Q:茹でた筍は、水につけて冷蔵庫で保存すると、何日くらいもつでしょうか?毎年、沢山もらうので食べきれないのです。

春になると、毎年筍を沢山もらうなんて・・・。
無類の筍好きの私にとっては、実にうらやましい話です。
私も今月1日、都内の日本料理店で、今年初の筍を頂いてまいりました。
鹿児島の孟宗竹の筍でした。
美味しかったです。
まだまだ都内は寒かったですが、食べ物で春を楽しませていただきました。


春にはやはり、「ふきのとう」「タラの芽」「筍」ですね。
そして私は、広島生まれなのでもう一つあります。
鰆(さわら)です。
日本は、季節の食材で四季を感じることができる国です。
私たちにとっては当たり前ですが、どこの国でも当たり前かと言うと、実はそうではないのですね。
ところが昨今、肝心の日本人が、その有難さをあまり感じていないようです。
木々の芽吹き、葉の色の変化、そして野山に咲く花などを見て、移ろう季節の美しさを感じて楽しむだけでなく、食べ物でもそれぞれの季節を堪能する、そんな気持ちのゆとりぐらいは、なくすことのないよう、是非とも大切にしたいものです。


さて、筍ですが、「季節の味と香りを楽しむ食材」、とお考えになってはいかがでしょうか。
我が家の場合、筍に限らず、日本のあちこちに、その季節の美味しい食材を送って下さる方が結構沢山いらっしゃるのですが、我が家で最高に美味しくいただける量だけを残して、それ以外は全てご近所に配ります。
自分自身が、最も美味しいタイミングでいただくのは当然ですが、大切な季節の自然の恵みは、お好きな方にも配って、皆が美味しくいただく、これが大事なのだと思います。
最も美味しい時期に、美味しくいただける量を、感謝していただく、これが自然の恵み、命ある食材に対して、人間が尽くすべき礼儀なのだと思います。
筍は、水につけて冷蔵庫で保存するのではなく、お好きな方々に一気に配る、これが一番ではないでしょうか。


せっかくですから、ご存じの方が多いとは思いますが、「筍の茹で方」をおさらいしたいと思います。
①筍の穂先の色が、薄い黄緑色のものを選んでください。
②皮付きの筍の表面を、水で丁寧に洗って下さい。
③穂先を、約3センチほど斜めに切り落とします。
④包丁で、皮に縦の切り目を入れます。こうすることで、筍に火が通りやすくなります。それだけでなく、皮もむきやすくなります。皮を剥いてから茹でる方もいらっしゃいますが、大切な筍の旨みが逃げてしまうので、私はお勧めしません。皮つきのまま茹でましょう。
⑤大きな鍋に筍を入れ、筍がかぶる程度の量の水を鍋に入れます。そして、米ヌカを加えて火にかけます。この時の火力は、「強火」です。
⑥煮立ってきたら、「クツクツ」いっている状態を保つレベルまで火力を弱めます。
⑦ここで、「落とし蓋」をします。ここからは、この状態のまま40分~1時間茹でます。途中、水分が減りますので、減った分だけ、水を足してください。
⑧40分経ったら、時々、筍の根っこ部分に竹串を指して、筍の茹で具合を確認します。スッと、竹串が抵抗を感じることなく入って行けば、茹であがりです。
⑨ここで火を止め、筍の温度が室温と同じになるまで、そのまま待ちます。無理して、早く冷まそうとすると、エグミが残りますので、ここは我慢です。
⑩温度が下がって、室温と同じになったら、筍を鍋から取り出し、きれいに洗います。そして、穂先以外の皮をきれいにはがします。


筍は、食物繊維が豊富なだけでなく、ビタミンB1、B2,ミネラルも含んでいます。
しかし、筍の場合も、食べすぎには注意してください。
食べすぎると、「吹き出物」ができたり、アレルギー症状に似た状態を引き起こすことがあります。
実は、私はこれで苦しんだことがあります。


どんな食材も、適量いただく、これが大切です。
食べ物は全て、量が適量であれば安全ですし、健康な身体を作ってくれますが、量が多すぎると逆に身体に悪い影響を与えることになります。
どんなに「筍好き」でも、いただく量はほどほどに・・・。




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プロフィール

岡山晄生

Author:岡山晄生
--Okayama Akio----------
株式会社リバーライト代表
調理道具研究家・家庭料理アドバイザーとして講演・執筆活動なども行なっている。著書に『料理のきほん食の常識』(グラフ社)等


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